地デジ・V-lowのSFN(Single Frequency Network)回線の構築や、BCP(事業継続計画:Business Continuity Planning)におけるバックアップ回線の構築に利用できる、TSのIP伝送ユニットです。
IPL-1-TX と IPL-1-RX の組み合わせで運用します。
特長(遅延制御/ARQ/FEC対応)
本ユニットは遅延制御機能を搭載しており、IP回線のジッタを吸収し、設定した固定遅延で安定したTS信号を出力します。
SFNでの放送TS伝送にも利用可能です。
IPL-1-TX と IPL-1-RX の組み合わせで運用します。
圧縮率と誤り訂正機能により、高品質な伝送を実現します。
- 誤り訂正機能:再送処理(ARQ)/前方誤り訂正(FEC)
- 1対Nの伝送:IPはマルチキャストで伝送
前方誤り訂正(FEC)機能
IP網でパケット欠落が発生した場合でも、独自プロトコルの前方誤り訂正(FEC)により欠落部分を補完し、継続動作が可能です。
伝送するTSパケットを n×n 個でブロック化し、ブロックごとに n 個のFECパケットを付加して伝送します。
送信が1台(TX)・受信が複数台(RX)の構成では、IPパケット欠落時にRX側から再送要求を行う必要がないため、TX側の処理負荷を抑えられます。
※再送処理(ARQ)は1対1構成で利用可能です。
遅延機能
同期遅延制御
TX入力TSとRX出力TSの遅延は、IP網の伝送遅延に依存せず、RX側の Delay time 設定によって決まります。
Delay timeの設定範囲は、[IP伝送による遅延時間]~ 980ms(※)です。
※ARQ/FECのON/OFF、および入力TSの特性(NULLパケット割合)により、設定可能範囲が狭くなる場合があります。
仕様
| 製品種別 | IP伝送ユニット (IPL-1-TX:TS-IP変換装置/IPL-1-RX:IP-TS変換装置) | |
|---|---|---|
| 製品名 | TS CaPID IPL-1-TX/RX | |
| 製品型番 | IPL1TX-A120R-A / IPL1RX-A120R-A | |
| 構成 | IPL-1-TX(送信側)と IPL-1-RX(受信側)を組みで使用します。 1対1のほか、1対n(マルチキャスト伝送)にも対応します。(※1) | |
| 入力 | TS IN | DVB-ASI BNC 75Ω(※2) 固定TSビットレート(可変ビットレート不可) 入力TSビットレート:最大33.000Mbps ※IPL-1-TXで使用します(IPL-1-RXでは未使用) |
| 1PPS IN | TTLレベル 入力インピーダンス:50Ω ※IPL-1-TX/IPL-1-RXの両方で使用します(※3) | |
| 10MHz IN | 入力許容範囲:0.5~1.0 Vp-p 入力インピーダンス:50Ω ※IPL-1-RXで使用します(IPL-1-TXでは未使用)(※4) | |
| 出力 | TS OUT 1/2 | DVB-ASI(バーストモード/パケットモード選択可能) BNC 75Ω OUT1とOUT2は同一内容を出力 ※IPL-1-RXは伝送されたTSを出力し、IPL-1-TXは入力TSをスルー出力します |
| F-SYNC OUT 1/2 | 出力インピーダンス:75Ω 電圧レベル:1.0 Vp-p 放送TSのフレーム先頭パケットでLOW出力 ※IPL-1-RXのオプションです(IPL-1-TXでは未使用) | |
| インターフェース | TSoIP | RJ-45 10BASE-T/100BASE-TX TSoIPパケットはUDPで伝送(プロトコルは弊社オリジナルフォーマット) IGMPv2対応(IPL-1-RXの受信アドレスにマルチキャストアドレスを設定した場合) |
| CTRL | RJ-45 10BASE-T/100BASE-TX 設定変更・ステータス情報の取得・ファームウェア更新に使用 ※設定によりTSoIPポートと兼用できます | |
| 制御I/F | 前面:LCD表示(ステータス・設定内容)、SELECTスイッチ(表示切替) 背面:ディップスイッチ(起動時のCTRLポートIPアドレス選択) | |
| 前面表示(LED) | POWER1/POWER2:電源ON時に緑点灯(電源スイッチ兼用。1が1系、2が2系) TS:IPL-1-TXはTS入力がある場合、IPL-1-RXはTS出力ができている場合に緑点灯 TSoIP:TSoIPポートがリンクしている場合に緑点灯 1PPS:1PPSの入力がある場合に緑点灯 10MHz:IPL-1-RXで10MHzの入力がある場合に緑点灯(IPL-1-TXは未使用のため無点灯) ALARM:接点出力が異常を検知している場合に赤点灯 | |
| 接点出力 | 形状 | D-SUB 9ピン(メス) 固定用ネジはインチネジ(※5) |
| 監視項目 | TSの入出力異常 TSoIPポートの接続異常 1PPSクロックの入力異常 10MHzクロックの入力異常(IPL-1-RXのみ) 電源1系の異常/電源2系の異常 ※ 異常を検知している間クローズします。5番ピンが接点GND(コモン)、6番・7番ピンは未接続(N.C.)です。 | |
| 仕様 | MOS FETリレー出力 ・出力耐圧電圧:最大40V ・連続負荷電流:最大120mA ・オン抵抗:標準1.0Ω~15Ω(最大25Ω) | |
| 遅延設定 | 1PPS同期時 | 50ms~980ms(※6) |
| 非同期時 | 50ms~1500ms(※6) | |
| 設定精度 | 1ns単位 | |
| 動作精度 | ±0.5μs | |
| 誤り訂正 | 再送処理(ARQ)/前方誤り訂正(FEC) ※ どちらも有効・無効を選択できます(※7) | |
| 電源 | AC100~240V 2系統 | |
| 消費電力 | 12W、20VA 以下(※8) | |
| 動作温度、湿度 | 0~40℃、30~80%(結露なきこと) | |
| 形状(W×H×D) | EIA 19インチラック 1Uサイズ 430×44×320 mm(突起物を除く) | |
| 重量 | 約3.0kg | |
| 付属品 | 専用電源ケーブル(AC100V用)(※9) 取扱説明書 | |
| 関連製品 | MPEG-2 TS → TS over IP 変換ユニット(WA-5-TI) TS over IP → MPEG-2 TS 変換ユニット(WA-5-IT) | |
(※1)1対nで運用する場合、IPL-1-RXが3台を超えるときは、再送処理(ARQ)ではなく前方誤り訂正(FEC)のご使用を推奨します。多数のIPL-1-RXから再送要求が集中すると、IPL-1-TX側の処理が追いつかなくなる場合があります。
(※2)DVB-ASIは、バーストモード・パケットモードに対応しています。
(※3)1PPS同期モードで動作させる場合は、IPL-1-TXとIPL-1-RXの両方に、立ち上がりエッジが同期した1PPS信号を入力する必要があります。
(※4)IPL-1-RXのTS出力レートは、入力された10MHzクロックに同期した (2048/63) Mbps(約32.508Mbps)です。
(※5)オプションでミリネジに変更可能です。ミリネジの場合、型番末尾に(M)が付きます。
(※6)記載の範囲は目安です。再送処理(ARQ)・前方誤り訂正(FEC)の有効/無効、伝送網の環境、TSに含まれるNULLパケットの割合によって、実際に動作する範囲は狭くなります。
(※7)再送処理(ARQ)はIPL-1-RX側、前方誤り訂正(FEC)はIPL-1-TX側で設定します。
(※8)電源1系と2系で供給元を分ける場合は、それぞれの系で必要な電力を確保してください。
(※9)付属の専用電源ケーブルは電気用品安全法の基準を満たしています。ご使用の際は、必ず付属の専用ケーブルをご使用ください。