クラウドを使用した、IoT電流モニタリングサービス
EnergyGazer(エナジーゲイザー)は、既設の分電盤に後付けできる16回路対応のクラウド型IoT電流モニタリングシステムです。測定周期3秒で電流を可視化し、PoE給電・Web API連携に対応します。
導入にあたって分電盤を交換するなどの対応は必要ないため、設置コストを低減できます。
システムイメージ(クラウドサービス型 ※)
クランプセンサを EnergyGazer デバイス(以下 EG デバイス)に接続し、インターネットに接続します。
その後、アカウント登録等を経て、サービスをご利用いただけます。
※クラウド版のほかに、自社ネットワーク内だけで運用するオンプレミス版もご用意しています。
大規模なシステム構築も可能
全国各地の電流使用量を本社で集中モニタリングすることと、各現場で電流をリアルタイムモニタリングすることが同時に実現可能なシステムです。
例えばこんなシーンで
- 規模組織での集中電源モニタリング
- 無人拠点の電源モニタリング
- 設備更新時の効果測定
- 社内のブレーカ断対策としての監視
- 電流量異常による機器の劣化評価
- 常時通電が必要な装置への電源断確認
特長と機能
ユーザインターフェース
- 電流の使用状況、合計値をわかりやすくグラフで一覧表示
- 測定周期は3秒で直近の電流値がすぐにわかります
- 測定値は標準契約で、1分以下のデータは2か月間、それ以上のデータは2年間保存します
そのため、長期傾向(季節変動など)を確認可能です - 過去のデータを比較確認可能。
- グラフは過去の指定したポイントを拡大表示でき、例えば1年前の同日時の比較も可能
- Webブラウザからのアクセスで操作可能、マルチデバイス対応
- 上限値、下限値の監視設定が可能。設定したしきい値を超えた場合はお知らせ通知
- お知らせ通知はメール、Microsoft Teams、Slack、パトライト、SNMP Trap に対応(2025年5月現在)
その他
ユニットの電源はACアダプタとPoE給電の両対応。
測定したデータをWebAPIにてご提供も可能となっておりますので、皆様の自社システムでもご使用頂けます。
分電盤接続イメージ
ラックへの接続イメージ
EGデバイス本体仕様
| 型番 | EG1-DEV-C16 |
|---|---|
| 機能名 | IoT電流モニタリングデバイス |
| 測定周期 | 3秒 約700ms周期で100ms間のサンプリング 3秒周期で、その間の平均、最大値、最小値を出力 |
| 測定レンジ | 取り付けセンサによりレンジが決まります 電流センサの仕様をご覧ください |
| 測定回路数 | 16ch |
| ネットワーク | LAN (RJ-45): 100Base-TX / 1000Base-T
WiFi : IEEE 802.11 b/g/n/ac 2.4/5GHz(WPA2-PSK/WPA3-Personal 対応)
|
| ネットワーク設定 | EnergyGazerデバイス設定アプリ(iPhone用/ Android用)より、以下の設定が可能
|
| ネットワーク利用プロトコル |
|
| クラウド接続時のデータ通信量目安 (2025年6月現在) | クラウド(EGサーバー)→ EGデバイス:1.3kbps(参考値) クラウド(EGサーバー)← EGデバイス:2.5kbps(参考値) ※ 測定する電流値や、製品のバージョンアップなどにより、変化します。 ※ ネットワーク接続復旧後やファームウェアのアップデート中は、通信量が増 |
| 本体メモリ | ネットワーク接続時に、最大1週間分の測定値を保持可能(電源OFFで破棄) |
| 電源 |
|
| 動作温度 | -20℃〜+40℃(別途対応にて-20℃〜+50℃) |
| 最大湿度 | 95% RH(結露なし) |
| 外形寸法 | 170 x 107 x 34 mm(ゴム足を除く) |
| 質量 | 260g |
| 製品ケース素材 | ABS(難燃性基準UL94V-0) |
| 付属品 | 専用ACアダプタ |
| 製品保証 | 標準で、ご購入後1年間分の機器交換保証が付属します。 2年目以降は、別途年間製品保証を保証期間内に追加でご購入いただくことで、最大7年間の機器交換保証が受けられます。 |
| その他 | 別途、オプションの専用電流センサ&専用センサケーブルセットが必要となります。 |
よくあるご質問
EnergyGazer の導入検討にあたって、よくいただくご質問と回答です。
導入・設置
既設の分電盤に後付けできますか?分電盤の交換や配線変更は必要ですか?
後付けできます。分電盤の交換や電源系統の配線変更は必要ありません。クランプ式の電流センサを、電源ブレーカなどにつながる電線に被覆の外側から挟んで取り付け、専用のセンサケーブルで EG デバイスに接続するだけです。特別な工具も不要です。
設置作業の手順はどのようになりますか?
専用センサを測定対象の電線に取り付け、センサケーブルで EG デバイスに接続し、電源(AC アダプタまたは PoE)を入れ、LAN ケーブルまたは WiFi でネットワークに接続すれば利用開始できます。有線 LAN で DHCP を利用する場合は、EG デバイス側の設定なしで測定を開始できます。
対応している配電方式を教えてください。
単相2線式・単相3線式・三相3線式・三相4線式の各交流配電方式に対応しています。
三相の測定はどのように行われますか?
各相のバランスが取れている前提で、1相のみの計測値に三相用の係数を掛け合わせて算出します。相ごとに個別の値が必要な場合は、この方式では対応できないためご相談ください。
EG デバイス1台で何回路まで測定できますか?
1台の EG デバイスに、1個から16個までの任意の個数の電流センサを取り付けられます(測定回路数 16ch)。
どのくらいの規模まで拡張できますか?
クラウド版では EG デバイス1台から利用を開始し、最大1000台(最大16000センサ)まで拡張できます。オンプレミス版の標準品「小型 EG サーバー」では EG デバイス最大50台・最大800センサまでで、それを超える規模は特注 EG サーバーで対応します。
実際の現場では EG デバイスと電流センサを何台くらい使いますか?
実際の設置例をご紹介します。
- PC サーバー室1フロアを含む6階建てビル(総床面積1200㎡): EG デバイス10台・電流センサ140個で、電源系統の90%をカバー
- テニスコート3面分の広さの工場: EG デバイス6台・電流センサ72個で、工場内の100%の電源系統をモニタリング
- サテライトオフィス: EG デバイス1台・電流センサ3個
測定
測定周期はどれくらいですか?
3秒周期です。3秒周期の中で 100ms 間の測定を約4回実行し、その平均値・最大値・最小値を記録します。測定から数秒後には画面上で結果を確認できます。
測定精度はどれくらいですか?
TrueRMS(真の実効値)方式で電流値を求めています。源サンプリングレート 2.93kHz、等価サンプリングレート 14.65kHz(50Hz 時)/ 17.58kHz(60Hz 時)で測定しており、専用電流センサ EG1-CT10-50A を用いた 50A 時の計測値で ±2%程度です。
歪んだ波形(クレストファクタ CF が大きい電流)でも精度を保てるよう高サンプリングレート化しており、CF=4.0 の条件でも ±2%程度を確保しています。
測定できる電流の範囲と、選べるセンサの種類を教えてください。
0.1A から 1200A まで、3タイプ9種類のクランプ型電流センサから選択できます。
専用電流センサ
| 型番 | 穴径 | 測定可能範囲 | 推奨測定範囲 |
|---|---|---|---|
| EG1-CT7-30A | φ7mm | 0.1A〜40A | 0.2A〜30A |
| EG1-CT10-50A | φ10mm | 0.1A〜80A | 0.2A〜50A |
| EG1-CT16-70A | φ16mm | 0.1A〜120A | 0.2A〜70A |
アッテネータ対応専用電流センサ + 専用アッテネータ(別途 EG1-ATT4.7-2 が必要)
| 型番 | 穴径 | 測定可能範囲 | 推奨測定範囲 |
|---|---|---|---|
| EG1-CTA24-250A | φ24mm | 0.5A〜300A | 2A〜250A |
| EG1-CTA36-400A | φ36mm | 0.5A〜500A | 2A〜400A |
変流器 + 専用電流センサ
| 型番 | 穴径 | 測定可能範囲 | 推奨測定範囲 |
|---|---|---|---|
| EG1-CTR36-700A | φ36mm | 1A〜800A | 3A〜700A |
| EG1-CTR60-700A | φ60mm | 1A〜800A | 3A〜700A |
| EG1-CTR60-1000A | φ60mm | 2A〜1200A | 4A〜1000A |
| EG1-CTR100-1000A | φ100mm | 2A〜1200A | 4A〜1000A |
センサケーブルの長さは選べますか?
1m・2m・3m・5m・7m・10m・15m・20m・30m の9種類があります。ただし EG1-CTA シリーズ(アッテネータ対応センサ)で使用する場合は、測定可能な最大電流値が制限されます。また EG1-CTA シリーズに対応するのは 7m までのケーブルです。
電力量(kWh)や電気料金も見られますか?
見られます。月単位・日単位・30分単位の電力利用量と料金を「エナジーエクスプローラ®」機能で確認でき、30分デマンド値のピーク検索にも対応しています。受電契約によっては過去1年間で最大の30分平均電力値で基本料金が決まるため、その把握に利用できます。
なお電力表示に必要な力率にはユーザ設定値を使用します(力率の実測値ではありません)。
データ
データは何年間保存されますか?
標準契約では、1分以下のデータは過去2か月間、それ以上のデータは2年間保存されます。測定値は3秒から1日までの複数の粒度で集計され、時系列で記録されます。
これにより、直近の細かい変化と、季節変動などの長期傾向の両方を確認できます。
データを CSV で取り出せますか?
取り出せます。ライブ電流値の画面から、指定した期間の測定データを CSV 形式でダウンロードできます。
- 粒度: 100ms毎 / 3秒毎 / 1分毎 / 5分毎 / 30分毎 / 1時間毎 / 3時間毎 / 1日毎 から選択
- 値の単位: A値(測定値そのまま)/ VA値 / W値 から選択
- 指定方法: 開始〜終了の一括指定(ZIP でまとめて出力)と、開始日時+抽出期間の指定(CSV 1ファイル)の2通り
- 列: ライブ電流値画面に表示されているセンサーやグループごとに1列
なおセンサーグループは出力されません(同じセンサーの値が重複するため)。ツリー設定で「集計除外」を有効にしたノードも、電流値の集計に含まれないため出力されません。これらが必要な場合は、そのノード自体を選択してダウンロードします。
ネットワークが切れている間のデータは失われますか?
失われません。EG デバイス内部に最大7日間分の測定値を保持し、ネットワーク復旧後に約20倍速で後追い自動補完します。補完中は各センサの監視も後追いで実行され、エラー判定ログは実際の測定日時のログとして出力されるため、障害発生中の現場の様子も確認できます。
通知・外部連携
異常時に通知できますか?どのような通知方法がありますか?
上限値・下限値のしきい値を設定し、超過時に通知できます。2025年5月現在、E-mail / Microsoft Teams / Slack / パトライト / SNMP Trap の5つの通知方法に対応しています。通知はツリーノード単位で割り当てたユーザグループ単位で ON/OFF できます。
どのような単位で監視設定ができますか?
任意のセンサ / 任意のセンサグループ / 相単位(L1相・L2相・R相・S相・T相など)/ 任意のノード / 全体に対して、高電流・低電流の監視が可能です。高電流監視は電力系統の余力診断、低電流監視は冷却設備の停止判定などに利用できます。
外部システムと連携できますか?
3つの方法があります。
- 外部参照 API: 管理者権限でログインして API トークンを取得すると、Zabbix などの監視システムから測定値を参照できます
- MCP サーバー: MCP クライアント機能を持つ AI エージェントから測定値を取得できます
- リンクによる画面切り替え制御(開発中): 外部システムから URL を呼び出して目的のノードや時間帯の画面を表示できます
AI エージェントから利用できますか?
利用できます。EnergyGazer 用の MCP サーバーを提供しており、お客様がご用意された AI エージェントプログラムから測定値を取得できます。
ネットワーク・セキュリティ
ネットワークの設定は必要ですか?
DHCP 環境で有線 LAN を使う場合は、追加設定は不要です。WiFi 接続設定や固定 IP アドレス設定が必要な場合は、専用のスマホアプリ(iPhone 用は App Store、Android 用は Google Play で配布)から Bluetooth 経由で設定します。
ネットワークは LAN(RJ-45、100Base-TX / 1000Base-T)と Wi-Fi(IEEE 802.11 b/g/n/ac 2.4GHz / 5GHz、WPA2-PSK / WPA3-Personal 対応)の両方に対応します。5GHz 帯は W52(36/40/44/48ch)のみ対応、DFS 機能未搭載のため屋内のみ利用可能です。
通信量と使用ポートを教えてください。
クラウド接続時のデータ通信量の目安は、下り約1.3kbps・上り約2.5kbps(2025年6月現在の参考値)です。測定する電流値や製品のバージョンアップにより変化し、ネットワーク復旧後やファームウェア更新中は増大します。
使用プロトコルは UDP53/TCP53(DNS)・UDP123(NTP)・TCP443(WSS)です。オンプレミス版で特に設定した場合は TCP80 も利用できます。
ユーザ認証はどうなっていますか?
クラウド版では二要素認証・Passkey・Google 認証によるユーザ認証に対応しています。
また QR コード-リンク機能でセンサの測定値画面を共有する場合、アクセス時のセキュリティレベルをログイン要求 / PIN コード要求 / フリーアクセスの3段階から選べます。
主な機能
ダイナミックサマリー®とは何ですか?
記録時には個別センサのデータをすべて保存しておき、閲覧するときに任意の複数センサの組み合わせでリアルタイムに集計する機能です(特許出願中)。
多くの計測システムは、データ量を抑えるためにあらかじめ決めた方法で集計した結果を記録します。しかし実際の電流を測る前に妥当な集計方法を決めるのは難しく、計画の段階で経験が要求されます。
ダイナミックサマリー®では、次のような進め方ができます。
- とりあえず、すべての電源系統の電流測定を開始する
- 実際に測定した電流値の変化を見ながら、どのような組み合わせで集計するかを考える
- 集計方法はいつでも組み替えられ、過去のデータも組み替えた集計方法で確認できる
これにより、拠点ごと(本社・支社・工場など)の集計と、全社横断の集計(全社のエアコン・照明・事務機器・製造機材など)を同時に、別の視点として見ることができます。
構成・契約
クラウド版とオンプレミス版はどう違いますか?
EG サーバー(測定値を収集・記録する部分)をインターネット上に置くか、自社内に置くかの違いです。ご利用の開始にあたっては、いずれもサブスクリプション契約が必要です。
| クラウド版 | オンプレミス版 | |
|---|---|---|
| EG サーバー | インターネット上の EG サーバーを利用 | EG サーバーソフトウェアをインストール済みのコンピュータを納品 |
| サーバーの設置・運用 | 不要 | 自社で設置・運用 |
| モニタリングの範囲 | インターネット環境があれば全国どこでも設置・閲覧可 | 自社ネットワーク内のみ |
| 規模 | EG デバイス1台〜最大1000台(最大16000センサ) | 標準品「小型 EG サーバー」で最大50台・最大800センサ。それ以上は特注 EG サーバー |
| ライセンス | クラウド接続年間ライセンス+クラウドユーザ年間ライセンス(毎年更新) | オンプレ接続の売切ライセンス。小型 EG サーバーには20ユーザ分の売切ライセンスが付属 |
| 費用の特徴 | 初期費用の削減 | 年間費用の削減 |
なお EG デバイスは2つの EG サーバーに同時接続できます。同じ測定値を別組織のサーバーとして記録できるため、一方を全社で管理し、他方を部署内で管理するといった運用も可能です。
設置環境・安全性
設置環境の条件を教えてください。
EG デバイス本体の仕様は次のとおりです。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 動作温度 | −20℃〜+40℃(別途対応にて −20℃〜+50℃) |
| 最大湿度 | 95% RH(結露なし) |
| 外形寸法 | 170 × 107 × 34 mm(ゴム足を除く) |
| 質量 | 260g |
| 製品ケース素材 | ABS(難燃性基準 UL94 V-0) |
分電盤内やサーバーラックへの設置を想定しており、取り付け用に DIN アタッチメント(EG1-AC-DINATT)とマグネットアタッチメント(EG1-AC-MAG)をオプションで用意しています。
なお 5GHz 帯の WiFi を使う場合は、DFS 機能を搭載していないため屋内のみの利用となります。屋外設置をご検討の場合は個別にご相談ください。
安全面はどのように配慮されていますか?
分電盤へのセンサ取り付けや EG デバイスの設置作業における安全確保のため、次の設計としています。
- EG デバイス本体 — ネジ式端子台などの金属露出部のない樹脂ケースです。センサケーブルは樹脂製コネクタでワンタッチ接続できます。ケースには UL94 V-0 レベルの難燃性基準を満たす樹脂を用いています
- 専用センサケーブル — 両端に樹脂製コネクタが取り付け済みで、金属部の露出がありません。難燃性基準は UL VW-1 です
- 専用電流センサ — トランス型の電流センサは、出力に何も接続しないまま通電中の電線に取り付ける(活線状態で接続する)と高電圧が発生し危険です。活線状態での接続を容認するものではありませんが、誤って活線状態で接続してしまった場合のための過電圧保護回路を搭載しています
また設置そのものがクランプ式で、電線を被覆の外側から挟むだけです。電源系統の配線を変更する必要がなく、特別な工具も不要です。