事業者向けTS法定同録システム・監視システム・放送機器

構築中の現場では、信号が来ているはずだけど、受信機では何も表示されない…なんていう場合がよくあると思います。

受信機で絵音が出ない原因は色々とあるのですが、受信機やケーブルとにらめっこしても解決できないので、まずはHACOBEにその信号を入力してみて下さい。

例として、ASI(TS信号)での入力を写真で見てみましょう。

madoka_HACOBE_ASI_IN_枠付
HACOBE裏側の「ASI IN」のコネクタにケーブルを接続してください。

ケーブルを1本挿すだけです。簡単ですね。

もし、スクランブルがかかっている状態のTSの場合、B-CASカード(写真右上)も忘れずに挿入して下さい。カードは文字面が上になります。

そして、HACOBE右上の「MODE/VOL」つまみを回すと、以下の様な画面になると思います。

madoka_HACOBE画面1

この画面は、PIDのツリーを表示した画面です。

もしこのように、PIDがツリー状に表示されれば、TSパケットのPAT・PMT・PESパケットは、とりあえず正常に送出されていることがわかります。

 

早速ツリーの中のパケットの話に…と、行きたいところですが、今回は、パケットを解析するより判りやすい、画面左上に表示されている情報に注目してみます。

HACOBE画面の左上には、以下の2つの情報が常に表示されています。

●レートとエラー数表示

madoka_HACOBE_レート拡大

入力レートは、入力された信号全体のレートを表し、TSレートは、入力された信号の中から、TSパケットとして認識できたデータのレートを示します。

通常は、この2つのレートは同じ値になりますが、もし、伝送の途中に障害があって、データの欠落やデータ化けが発生している場合、TSレートが下がります。

また、TSパケットとして抜けが検出された場合は、連続性指標エラーとなりますので、下のエラー数として表示されます。

データ化けや抜けが発生している場合は、PIDツリーは一見正しい様に見えますが、抜けにより絵音がデコードできない可能性があるので、このようなレートについても確認するようにして下さい。

エラーがあるかどうかは、ここを見ればすぐに判るので、便利ですね。

説明が最後になりましたが、3つめのデータレートは、TSレートからNULLパケットを除いた場合のレートになります。

 

●帯域円グラフ

madoka_HACOBE_帯域円グラフ拡大

この円グラフでは、左側で、Video・Audio・Other(その他)・NULLパケットの割合を示し、右側では、各サービスの割合を示しています。

ちなみに、これは、ある地デジ局での例です。左側のAudioと右側のエンジ色のサービス(ワンセグです)は、割合が少なすぎて見えにくいですが、これが正常です。

病院でのレントゲンと同じで、普段の正常な割合の雰囲気を覚えておくと、もしVideoが極端に多かったり少なかったりした場合に、違和感を覚えて、すぐに障害箇所の見当が付けられるようになると思います。

ぜひ、HACOBEを使って、TSのお医者様になってください。

 

今回は、常に表示されている部分の情報から、おおまかに判ることを説明いたしました。これらの情報が正しくても、まだまだ絵音が再生できない場合はあります。

この先は、絵音(ES)のPESパケットの中まで見ていく必要があるのですが、それはまた別の機会に説明したいと思います。

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